2018年1月25日
こんにちは、加藤丈博です。
仮想通貨について3回ほど書いてきましたが、
今回でいったん締めようと思います。
その2で
仮想通貨Aで仮想通貨Bを購入した場合には、
仮想通貨Aの売却、利益確定とみなされる
ということを書きました。
では譲渡対価=いくらで売却したとみなすかというと、
国税庁の案内によれば
「代わりに取得した仮想通貨Bの時価」で計算してください。
とのことでした。
ですが……
仮想通貨の時価は常に変動しており、
その瞬間の時価が分からない場合もあるでしょう。
さらには、海外の取引所でしか取り扱っていない仮想通貨であれば
仮想通貨の時価を外貨で測定
→外貨建ての時価をその瞬間の為替レートで円に換算する
といった計算になるのでしょうが、
やはりその瞬間の為替レートなんてわかりません。
こういった場合にどうすればいいのか……
国税庁の案内にも特に書かれていなかったので、
国税庁の電話相談センターに聞いてみました。
国内の取引所で扱われていない仮想通貨を取得するために
ビットコインでその仮想通貨を取得したが
その仮想通貨の日本円の時価のわかるもの
例えばチャートなどがない場合において
質問1
取引所で行われている取引である以上、おおよそ支払ったビットコインとその仮想通貨の価値は等しいと思われるので
→支払ったビットコインの時価をその仮想通貨の時価=取得価額と考え、
同時に支払ったビットコインはその時価で売却したと考える
ことは問題がないか
回答
その考え方で差し支えないですよ。
質問2
とはいえビットコインの時価を「その瞬間の」といった厳密な数字で測定することは難しいので
・おおよそ近い時間の時価
・当日の正午の時価
などで簡便的に測定することは可能か
回答2
常識的に考えて不合理な方法でなく、かつ、
同じ方法を継続的に用いているのであれば良いです。
ご提示いただいたそのような方法でも差し支えないですよ。
もっと簡便的に、前月末の時価を用いてもいいと思いますが、
仮想通貨は値動きが激しいようですから可能であればよりその瞬間に近い時価を表す方法を採って頂ければ幸いです。
また仮想通貨ごとに時価を調べる難易度も違うでしょうから、
「同じ方法を継続的に」というのは仮想通貨ごとで構いません。
というやりとりをさせて頂きました。
これなら過去の取引でもなんとか集計できそうですね。
今後仮想通貨の申告を行うことがあればこの方法で計算してみようと思います。
※この記事を参考にされる方へ、非常に重要なこと
電話相談や税務署の問い合わせで得られた回答というのは、
この方法で行っていれば「絶対に問題がない」ことを保証するものではないことがあります。
今回は多少状況を絞って質問しましたが、
取引の状況が違えば判断が変わる可能性も大いにあります。
同様にこの記事もあくまでひとつの考え方を提示しているにすぎず、
この方法で行っていれば「絶対に問題がない」ことを保証するものではありません。
また不利益を被られた方への補償を行うことは致しません。