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青色申告 その1 帳簿の作成が必要

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2017年1月12日

こんにちは、加藤丈博です。

 

本日のブログは「青色申告」について書いていきます。

 

「青色申告」

については既にナイトワークブログのほうでも書いていますが、
こちらでも重ねて書くほど重要なテーマなのです。

ナイトワークブログと重複する箇所もありますが、お付き合いください。

 

所得税などの申告納税方式の税金については、
納税者が自ら税法に従って所得金額と税額を正しく計算し納税することとなっています。

そのうち、一定以上のレベルの帳簿を作成し、その帳簿に基づいて正しい申告をする人については、
所得金額の計算などについて有利な取り扱いが受けられるようにする制度が
青色申告制度です。

 

なぜ「青色」なのかというと、
戦後、GHQの要請により日本の税制の見直しが行われた際、
日本税制使節団の使節団長カール・S・シャウプが
「日本人は青色をどのような感じで受け止めるか」
という問いかけをしたところ
「青は気持ちの良い色、青空のようにすっきりとした色」
と答えたことから「青色」になったと言われています。

 

気持ちのいい申告=青色申告
ということなのでしょう。

一方で青色申告ではない申告は「白色申告」といいます。
白色も十分気持ちのいい色だとは思いますが、
そのあたりは気にしだすときりがないのでやめておきましょう。

 

 

所得税においては、

①その人に不動産所得、事業所得、山林所得のいずれかがある
②帳簿を正規の簿記の原則に従って作成している
③確定申告書を申告期限内に提出している
④事前に所轄の税務署に「青色申告承認申請書」を提出している

この①~④を満たす人は青色申告を行うことができます。
この中で最も負担になるのは

②帳簿を正規の簿記の原則に従って作成している

のところでしょう。
「正規の簿記の原則に従った帳簿」
とは、
・経済活動のすべてが網羅的に記録されていること(網羅性)
・会計記録が検証可能な証拠資料に基づいていること(立証性)
・すべての会計記録が継続的・組織的に行われていること(秩序性)
の3つの要件を満たした会計帳簿を指すと解されています。

そして
この3つの要件を満たす帳簿≒複式簿記で作成された帳簿
と言えます。
いわゆる「簿記」の知識と簿記のルールに則った帳簿が必要ということです。

最近では会計ソフトも便利なものが増えてきたので、
多少会計に明るい人であれば、青色申告に耐えうる帳簿を作成することができますが、
自信のない方や帳簿をつける時間が惜しいor時間のない方は、
税理士などに依頼することになります。

 

通常、税理士などが納税者に代わって帳簿を作成(記帳代行)する場合、
青色申告に耐えうる帳簿を作成しますので、
記帳代行を依頼する≒青色申告をするため
とお考えいただければと思います。

 

もっとも、白色申告であれば帳簿の作成が不要かというとそうでもなく、
白色申告であっても簡易な帳簿の作成は義務付けられています。
どのみち帳簿を付ける時間が惜しいor時間のない方は、
税理士などに記帳代行を依頼し、青色申告することをお勧めします。

 

青色申告のための負担≒帳簿の整備
→税理士などに依頼すれば解決!

ということをご理解いただいたうえで、次に進みます。

 

続いては「青色申告のメリット」についてです。

昨日のブログで、
青色申告にはいくつかの小さなメリットと、1つの絶大なメリットがある
と書きました。

小さなメリットには3つ、

・10万円以上30万円未満の固定資産(減価償却資産)を、その年で一時期に経費算入することができる
・専ら事業に従事する同一生計の親族に対する給与を経費に算入できる
(原則、同一生計の親族への支払は経費になりません)
・損益通算しきれない損失(純損失)があった場合、翌年以降3年間の繰越ができ、翌年以降の黒字と相殺することができる

があります。
しかしどれも「だから税理士に頼んで青色申告しよう!」となるほどの
メリットではありません。
それに対し、絶大なメリットになるのが、

・最大65万円の青色申告特別控除を受けられる

というものです。
長くなるので続きは次回へ回します。

 

本日もここまで読んでいただきありがとうございます。
青色申告の負担について、ご理解いただけたでしょうか。
次回は「65万円控除のメリットの大きさ」について
書いていこうと思います。

よろしくお願いいたします。

 

 

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