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法人成のメリット・デメリット ①税額が減る

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2017年3月29日

こんにちは、加藤丈博です。

確定申告業務も終わり、その間溜まってしまっていた通常業務にも追いつき、

ようやくひと段落といったところです。

 

今日のテーマは「法人成」

いままで個人事業として営んできた事業を法人として行っていく

との意味です。

一定以上の所得がある方は個人事業主から法人へと切り替えたほうが

税額面で有利になることもあります。

それについて書いていこうと思います。

 

 

①税額の総額が安くなる

事業所得以外の所得がない方の所得税・住民税の計算は、

{(売上-経費-青色申告特別控除)-所得控除}×税率=所得税・住民税

ざっくりこのような計算で行われています。

またこの他に

(売上-経費-事業主控除)×税率=個人事業税

が課税されます。

 

事業を法人に移した場合、

まず法人税等の計算は

(売上-経費-役員報酬)×税率+均等割(最低70,000円)=法人税等

となります。

それまで事業主だった方は、通常、会社の社長など役員となり

役員報酬という名の給与を受け取ることになります。

社長の所得税・住民税の計算は、

{(役員報酬-給与所得控除額-所得控除)}×税率=所得税・住民税

となります。

また個人事業主ではなくなるので個人事業税は課されなくなります。

 

前提1:

売上-経費(青色申告特別控除前事業所得)=役員報酬となるように役員報酬を設定した。

 

法人税の計算の「売上-経費-役員報酬」の部分がゼロとなるため、

法人税の計算は

0×税率+均等割=法人税等

となり、納める法人税等は均等割のみとなります。

 

社長の所得税・住民税の計算の「役員報酬」は「売上-経費」と同値なので

社長の所得税・住民税の計算式は

{(売上-経費-給与所得控除額)-所得控除}×税率=所得税・住民税

と置き換えることができます。

 

ここで法人成前(個人事業主のとき)の税額計算式と、法人成後の税額計算式を比べてみましょう。

 

法人成前

{(売上-経費-青色申告特別控除)-所得控除}×税率=所得税・住民税

(売上-経費-事業主控除)×税率=個人事業税

 

法人成後

{(売上-経費-給与所得控除額)-所得控除}×税率=所得税・住民税

均等割=法人税等

 

所得税・住民税の計算式は青色申告特別控除が給与所得控除額に変わっていますね。

その代わりに法人税等として均等割が新たに増えています。

こうした計算をした結果、

個人事業主のときよりも法人成したときのほうが税額が小さくなるのであれば

積極的に法人成した方が得だと言えるわけです。

 

 

 

本日もここまで読んでいただきありがとうございます。

法人成によって税額の合計を圧縮できるからくりについて書いて参りました。

ですが、言葉と数式だけではいまいちイメージがつかなかったと思われます。

次回のブログでは実際に数字をあてはめてシミュレーションしてみます。

 

 

どうぞそちらもご覧ください。
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