あれも経費、これも経費？　～ナイトワーカーの方とお話しをして～　前編

2017年2月10日

こんにちは、加藤丈博です。

3週間ほど更新が途絶えてしまいました……

というのも、

恒例のシーズンがやってまいりました。確定申告シーズンです。

今年は＋αで出張の仕事も重なり、いま四国の某所でこの投稿を書いています。

はじめから忙しくなることは分かっていたことなのですが、

ばたばたになってしまいブログに手が回らない状況に……

今後もできるだけ頻繁には更新していきたいと思うのですが、

頻度は「できるだけ頻繁」程度にハードルを下げたいと思います……

そろそろ本題に入ります。

ありがたいことに、

このブログを読んでくださったナイトワーカーの方から確定申告のご依頼をいただきました。

ブログで取り上げることを許可して頂けたので、ご紹介したいと思います。

（LINE@でのやりとりより抜粋）

年齢：24歳

職業：キャバクラ嬢（×年目）

年収：800万円くらい

確定申告をしたこと：いままで一度もありません……

依頼に至った経緯：

今年になってお店の人から個別に確定申告するか、するなら税理士を紹介するよと言われ、

不安になって自分で調べていたらこのブログを見つけました。

LINE相談でも丁寧に答えてもらえて、値段もお店の紹介の税理士さんより安かったのでお願いすることにしました。

不安だったこと：

確定申告？なにそれ？的な、なんにも知らない人状態だったので何が分からないのか分からないところからスタートでした。

あと領収書とか全部捨てていたので大丈夫なのかも心配でした。

（引用ここまで）

1月の下旬にご相談を頂き、1月中にお会いしてお話しを伺ったのですが、

・確定申告自体、何なのか知らない（言葉は聞いたことがある程度）

・お給料から税金が引かれているのは知っているけど、なぜ引かれているか知らない

という状態からのスタートでした。

・お給料だと思っていたものは「事業所得」に区分される収入であること

・「収入-経費=所得」で、所得に対して税金がかかること

・この計算をするのが確定申告なのだということ

ここまでご理解頂いたところで問題発生です。

「給与明細はあるけど経費の領収書がのこっていません」

経費を計算するうえで重要な「領収書」ですが、“絶対になくてはならない”ものかというと

無ければ無いなりになんとかなるものだったりします。

実は領収書の保存について厳密に求めているのは「消費税法」だけなのです。

（参考：国税庁HP：帳簿の記載≒領収書の保存）

では所得税法はというと、

「帳簿をつけること」

「帳簿とその根拠になった資料を保管すること」

は求めていますが、イコール領収書が必須ということではありません。

1枚2枚、誤って捨ててしまった場合などは、記憶を頼りに支出の内容をメモ等で補完すれば、

領収書に替えることも可能です。

ですが……

さすがに1枚もないとなると、ひとつひとつ支出を思い出すことも不可能です。

そこでこの方のときには以下のような方法をとりました。

①　収入の総額を集計する

②　生活費や貯金に回した金額を集計する

③　①と②の差額が経費の総額と推定する

④　②で生活費にカウントしていた金額のうち、経費にすべきものを抽出して③に加える

殆ど質問ベースで進みます。

今のお住まいの家賃はおいくらですか？

携帯代はどれくらいですか？

光熱費はどれくらいですか？

食事って外で食べることが多いですか？1食いくらくらいですか？

移動にタクシー使うことってどれくらいありますか？

普段財布にいくらくらい入れてますか？

預金通帳見てもいいですか？

文字にすると“尋問”みたいですが、ぜんぜんそんなことないですよ！

こうしてお聞きした情報を基に組み立てた収支のバランスが、

ご本人のイメージと一致したところで年間収支のバランス確定としました。

ここまでが

①　収入の総額を集計する

②　生活費や貯金に回した金額を集計する

③　①と②の差額が経費の総額と推定する

④　②で生活費にカウントしていた金額のうち、経費にすべきものを抽出して③に加える

の③です。

最後の仕上げが④、経費と経費でないものとの線引きをしてくのが④なのですが、

ここまでだいぶ長くなってしまったので続きは次回にしたいと思います。

携帯代は経費？

食費は経費？

服代は経費？

家賃も経費になるの？

こんなテーマで書いていきます。

次回もよろしくお願いします。

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