仮想通貨と所得税 その2

こんにちは、加藤丈博です。

 

仮想通貨と所得税

今回は雑所得の具体的な計算について書いていきます。

 

ものすごくシンプルに書くと、

・仮想通貨を買った(入手した)価格より、手放したときの価格が上がっていればその差益について課税される

こういうことになります。

 

仮想通貨を買ってから一切利益確定をしていなければ、

たとえどんなに含み益が生じていたとしても雑所得にはならず、所得税も課税されません。

 

これを読んで、

「最初に取引所に入金してから一度も円を引き出してないから税金が生じない」

と思った方、そこまで単純な話でもないんです。

あえて「売る」ではなく「利益確定した」という言葉を使っているのには意味があるんですね。

「利益確定した」とされるケースには以下のような取引があります。

 

・仮想通貨Aを円建で売却した

→これがいちばん理解しやすい形態でしょう。

 

・仮想通貨Aを外貨建てで売却した

→手にしたのが円ではなく外貨ですが、売却しているので利益確定のイメージはつくと思います。

なおこれにより手にした外貨を円に換える間に為替相場変動があった場合の損益も、原則は雑所得となります。

 

・仮想通貨Aで商品を購入し代金を支払った

→通貨に換えた訳ではありませんが、商品の代金で売却したとみなされます。

 

・仮想通貨Aで仮想通貨Bを購入した

→このあたりからだんだんピンと来なくなってきたのではないでしょうか。

仮想通貨同士の取引で、現実の通貨に換わったわけではありませんが、

仮想通貨Aと仮想通貨Bはそれぞれ別個の経済価値を持った資産です。

仮想通貨Aの含み損益は、仮想通貨Aを手放した時点で確定する=この時点で所得を認識することになります。

 

 

ざっとこれくらいあります。

複数の仮想通貨を運用している方であれば、

特に最後の仮想通貨同士の取引は行っているのではないでしょうか。

含み益が生じた段階で仮想通貨A同士の取引を行っていた場合、

思わぬ金額が雑所得になってしまっている可能性があります。

 

最後に、

若干仮想通貨同士の取引に似ていますが、利益確定にはあたらないと思われるケースをひとつ。

・取引所αの仮想通貨Aを取引所βに送金した

→同一の仮想通貨の移動であれば、別個の経済的価値を持ったものを手にした訳ではないため

含み損益は実現していないこととなり、所得の認識はされないと思われます。

 

 

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文字だけでは非常に分かりにくいですかね。

次回はより具体的に、数字をつかった計算を行ってみたいと思います。

次回もよろしくお願いします。